2014年12月10日水曜日

笙焙じコンロ、電気火鉢 Electric Brazier for heating a "SYOU" ,its GAGAKU instrument

今回は雅楽器です。
雅楽器とはいえ、楽器の周辺機器です。

笙という楽器は、演奏するために熱する必要があります。
本来は火鉢の炭火を使うのですが、
なかなか現代の暮らしの中で炭火を使用するハードルは高く、
電気コンロを使う方がほとんどです。

笙を温めるようには、コイル状のニクロム線に電気を通して熱を発するという、今はあまり見ることが少なくなった電気コンロを使います。

こんな感じ。



このままだと練習後は熱くて持てないですし、演奏会など舞台で使用するのも味気ないです。 いくつかの会社から笙用に製作されたコンロが発売されているのですが、なかなか高価ですので 作ってしまうことにしました。

ベースになる電気コンロです。リサイクルショップで買いました。
新品でも2000円前後です。中古なら1000円前後であるのではないでしょうか?















Junk electric heater

スイッチで火力も調節できます。


こちらはベースになる火鉢。
こちらもリサイクルショップで格安でした。
周りは螺鈿風の塗り物、中は銅の桶がはまっています。



















Junk Japanese brazier, it used with a charcoal


電気コンロは分解してみると、そのままパーツが流用できそうです。
スイッチの台座は、火鉢の内側に合うように少し削りました。

そして、火鉢の銅桶にコンロをはめるために穴を開けます。
銅なので金切りバサミで簡単に切り取れます。



















作業はほんの10分程度。




















コンロの電熱器部分がすっぽり入りました。




















スイッチも側面に穴を開けるだけで固定でき、なかなかいい感じ。
コンロ底面と火鉢の底面がやや近いことや、ケーブルの配線などに若干の不安がありますが、
とりあえず電気はつきました。
周りの塗りや銅桶など、もう少し磨き上げて綺麗にします。
また使用しながら、様子を見てみます。

*熱を発する機械のため、製作・改造は自己責任でお願いします。
このブログを参考に製作されて起こったいかなる事故にも、ブログ筆者は責任を負えません。

2014年10月25日土曜日

割れ止め修行(3) Practice! Cracks Repair 3

しっかり巻けたと思ったので、ホースバンドを外して室(むろ)から出して乾燥させると・・・

 
 OMG! Crack re-wider

はぅ!割れが開いている。巻きが甘かったか?
もう一度室に入れて割れを戻して、ホースバンドを締めて、瞬間接着剤を流し込んでからもう一度乾燥させました。



やはり、一度開くと駄目なのか?
やはり乾燥とともに開いてきます。
しかも、巻いていない端のクラックはより広がりました。


Damaged Bamboo skin

ホースバンドも、そのまま使うと竹にえげつない傷がつきます。
親指の先の所はバンドの内側に布を張って締めた比較実験区です。
傷はついていますが、だいぶマシです。
主に傷はバンドの締め上げ機の所につくので、そこを重点的にカバーするとよいように思います。

今回の実験は失敗に終わりましたが、溝の掘り方や糸の締め方等いくつか得るものがありました。
まだまだ修理に使えませんが、徐々に技術革新していきます。

製管の師匠につけばいいんでしょうけど・・・
近所にはおられないでしょうし、自分で試したほうが面白いので、しばらくは好き勝手にやっていきます。

一応完。

2014年10月11日土曜日

割れ止め修行(2) Practice! Cracks Repair 2

割れはふさがりましたが、こんどはこれを広がらないように止めないといけません。
以前、何もわからずに瞬間接着剤だけで止めていたときは、しばらくすると接着面の横で割れてきました。

綺麗に仕上げるために、竹を掘り込みます。
ピラニアン鋸で溝を切り、切り出し小刀で削っていきました。
Curved file for ditcing Bamboo

仕上げは最近ホームセンターで発見した湾曲したヤスリ。
なかなかいい感じにアールがフィットして綺麗に仕上がります。


最初は釣り用のPEラインを使ってみましたが、伸びが無いのでちょっと油断すると緩んでしまします。


そこで、ケブラー糸を試してみました。とりあえず番手は0番を使いました。こちらは少し伸びるので、きっちり締まります。



さて、見た目はいい感じに巻けたけれど、どうでしょうか?

2014年10月2日木曜日

割れ止め修行(1) Practice! Cracks Repair 1

前の記事で書いた尺八を修理したいという欲求に駆られ、ひび割れを直す練習を始めました。
練習用の竹は、乾燥中にパックリ割れてしまったものです。

  
Material for practice

さすがに割れの修理法を詳しく書いたHPは見つかりません。
割れの応急処置はいくつか見つかりましたが、竹を掘り込んで巻く方法は分かりませんでした。

しかし、いくつかの断片的な情報があったので、それを頼りに試行錯誤してみることにしました。

尺八の割れ修理セットなるものが販売されていましたので、それで素材は何となくわかります。
いや、それを買えばすぐにわかるんですけどね。自分で何とか出来る範囲はやってみるのがコンセプトなもので・・・
まぁ、お財布事情がメインの理由ですが。

まずは、ホースバンドで締め上げてみます。
もともと割れた竹ですので、惜し気はありません。
一番左のホースバンドには傷を防ぐために布を張りました。
張らなかったらどれくらい傷が入るかの実験です。

乾いた竹はドライバーで締めたくらいでは閉じませんでした。

Tighten bamboo by hose band

軽く締めた状態で、湿気を含ませるために漆室(という名の発泡スチロール)に入れました。

 Tighten and put in a humid box

二晩ほど置くと、割れ目が見えないくらいに閉じていました。
after 2 days, closed cracks

とりあえずは第1段階は成功したかな?

2014年9月19日金曜日

楽器が集まる Gifted Syakuhachi

超久々の書き込みです。 なかなか工作する暇がありません。
 さて、先日頼まれて尺八づくり教室をやってきました。

 もちろん、地を塗った尺八ではなく、シンプルな地なし管、それも以前作った箒の尺八くらいのものです。
 初めてのことなので勝手もわからず、道具も足りなかったのでバタバタしましたが、皆さんそれなりに楽しんで作られました。
小学生も何人か来ていて、ちょっとコツを教えるとピロピロ吹いている子もいました。
あの中から、1人でも将来邦楽を楽しんでくれればと思います。
 少なくとも、今回の行事が興味を持つきっかけにはなったと思います。
 さて、イベントの準備で会場に行った際、たまたまおられた施設のボランティアスタッフの方から

 「ウチに吹いてない尺八があるけどいるかい?」

と言われました。
 もちろん「いります!ありがとうございます!」と即答しました。
こういうものはご縁のモノで、これまでも何かと楽器をもらったり、
無期限でお借りしたりとイロイロありました。

 後日頂いた尺八は、少し古い都山の6寸管。
 継ぎは鼈甲(?)です。 鳴りやピッチは問題ない感じです。
 ただ、顎あたり下にヒビがあるのと、歌口が欠けていること、継ぎが少し緩いことなど、何点か修理が必要です。



Gifted Syakuhachi

割れはチキリで継いでありますが、その上からさらに割れています。
 残念ながら綺麗に直すスキルが私にはまだ無いため、修理に出すかスキルができるまで待つか悩ましいところです。


 
 Cracks jointed with "Chikiri"

いずれお金がたまったら、修理をしたいところですが、他にも出費がかかりそうなのでしばしはそのままですね。
 余談ですが、イベントの際「お家にマダケの林がありましたら、切らせてください」と冗談半分に行ったところ 「友達の家にあるから頼んであげる」という方が1名。
 なんでも言ってみるもんですね。

 今年も竹堀りシーズンになったら、お願いして行ってみようと思います。

2014年6月26日木曜日

譜面台、買った!  I bought a music stand!

 今週末、私の習っている尺八教室が加盟する三曲協会の定期演奏会があり、演奏会での尺八デビューすることになりました。

譜面台は無くても借りられるようですが、せっかくなので買うことにしました。
近くのショッピングセンターにある楽器屋さんなどでは、尺八用の横になが~~~い譜面台が置いていないので、Amazonだのみ。
 さすがはAmazonさん、3000円弱でありました。



Music stand for Syakuhachi score
 なかなかしっかりしてます。
Amazonには「座奏用譜面台」とありましたが、箱には御尺八用譜面台とあります。
やっぱりあんなに幅があるのは尺八くらいしか使わないんだなw

座奏用とありますが、高さは十分で立奏にも問題なく使えます。

さて、練習しないと・・・


2014年5月13日火曜日

竹の陰干し Bamboo Stocks

屋外で放置干していた竹の色がいい感じに抜けてきたので、室内の納戸に移しました。
25本ほど、8寸6寸を中心に集めました。
でも、今見てみると節の間隔が悪いものや、根の格好が悪いもの、扁平なもの、割れたものなどが結構あります。
なんで掘ってきたんだろう?ってのもちらほら。

とりあえずしばらく寝かして1年・・・いや、夏を超えたくらいから作り始めようかと思います。
さてさて、何本ものになることやら?

Bamboo stocks in my storeroom.
One year or more store it until a production start。

2014年3月19日水曜日

作業スペースをシステマティックに My small factory


整理整頓というものが大変苦手な私。
でも、時々わー!と片付けたくなります。
楽器工作は基本的に2畳のスペースの小さなマイ書斎(?)でやっていますので、なるべくシステマティックにしたいところ。
いい加減机の上がしっちゃかめっちゃかだったので、思い切って壁面収納のようなものを作ってみました。
ガレージでよくみる、壁に工具をかけておくやつをイメージしてみました。
ベニヤに足を付けて壁に立てかけ、棚を取り付け、あとは釘やネジをうって、ノコギリなどをひっかけました。

左側の棚の下は、こまごました工具をぱっと取り出せるように、磁石でくっつける式のツールハンガーを作ってみました。

Magnet tool hanger by D.I.Y.

市販品を買えばいいんでしょうが、ちょっと値段もしますので、建築用の金物のプレート(50円くらい)を二枚ねじ止めし、そこに100均で買って来た超強力磁石(ネオジム磁石)をくっつけただけ。
今のところ、本当にくっつけただけなので道具を取ると磁石も取れたりしますが、まぁいいかな?
どうしても気になるようなら、両面テープか接着剤で磁石を固定しようと思います。
今のところ、机の上も片付いてますし、道具も取り出しやすく非常に便利です。
いつまで綺麗な机が持つかわかりませんが、しばらくこれでやってみようと思います。

2014年3月18日火曜日

箒の尺八 SHAKUHACHI made of bloomstick

少し前の話ですが・・・
壊れた竹箒の太さがちょうど良さそうだったので、頂いて尺八にしてみました。

節を抜き、歌口を削って指孔をあけただけのシンプルな楽器。


Simple instrument SHAKUHACHI made of bloomstick
Only shave and make five holes



少し甲のツの音が低かったので調整をしましたが、普通に演奏できます。
柔らかい音色は、素朴で吹いていて楽しいです。

竹に穴を開けただけでこれだけ楽しめる、尺八っていいですね!


2014年3月17日月曜日

焼印 YAKI-IN (brand iron)

ずっと欲しかったものがあります。

それは、「焼印」です。
以前、何とか自作しようと、篆刻の石を使って作ったりもしましたが
小さいのは難しく断念していました。

最近はネットでなんでも注文できますので、調べていると手ごろなものがあり
さっそく注文してみました。
ここのお店は、書体と枠と文字だけ選べるセミオーダー式で 、1㎝×5㎜の
ハンダゴテに装着する先の部分だけで3000円弱(送料別)。
ハンダゴテはホームセンターで700円くらいでしたので全部で4000円くらいでしょうか。
これくらいならちょっと試しに買ってみようかと思えます。

お店は「巴企画」さんです。

注文して2週間で届きました。

ordered and bought a brand iron ,made of silver


 ハンダゴテに装着してみます。素材は銀だそうです。



 しばらく熱して、ノコギリ台の箱に押してみました。
なかなかいい感じです。


そして、竹ぼうきの柄で作った管に押してみました。
長く当てていると焦げるし、曲面に押すのはむらができてちょっとコツがいります。

すこし練習してみたいと思います。

たいした楽器でもないのに、焼印なんて!とも思いましたが、
まぁ、すべては自己満足ですからw

履歴に海外からの閲覧が多いので、タイトルと少しだけ中身も英語で書こうかと思います。
間違ってたらごめんなさい。

2014年2月25日火曜日

今シーズンの竹堀の成果




暖かくなって、今シーズンの竹堀は終了しました。
結局20本以上掘ってきました。
なん箇所も掘りに行きましたが、来シーズンに向けてまた良い竹林を探そうと思います。

この後、油抜きをしますが、今のところ8本終わりました。
左側が少し前に油抜きしたもの、右側が油抜きしたばかりのものです。
初めは白っぽい緑の竹が、だんだんいい色になってきます。
油抜きは意外と時間がかかるので、休みの日にぼちぼちやって行こうと思います。
油抜きの方法は、竹を火であぶるのですが、炭火とカセットガスを試しています。
炭火のほうがいい気はしますが、上手く火を作らないと時間がかかります。
ガスだと勝負は早いのですが、ちょっと油断すると焦げてしまいます。
あと、カセットガスは火力が安定しないし、結構速くなくなるので、小さめのボンベを調達しようかと思います。
今回、一本だけ変わった竹を掘ってきました。
上の晒している写真の真ん中、少し黒い竹です。
これは黒竹(クロチク)と言って、淡竹の変種だそうです。
竹細工などに使われるそうですが、面白そうなので掘ってきました。
 
真竹と違って、あまりジュクジュクとは脂が浮いてきませんでした。
淡竹は尺八にはあまり使われませんが、さてさてどうなることやら。