2013年12月9日月曜日

竹堀りのシーズンがやってきた。

久々の更新です。
作業的には、二本目の八寸管が完成し、そして壊れ、補修をし
三本目の八寸管と六寸管の地を盛って、4本目の八寸管の穴を開けるとこまでやっています。

そこまで詰めてやっていないので、ブログを更新するテンションがなかったです。

さて、寒くなってまいりました。
今年も竹堀りの冬です。

何かと仕事が立て込んでいたので、まだあまり行けていませんが
とりあえず、二か所山に行ってきました。

二か所で掘り出したのは7本。
でも、あまり形のいいのはありませんでした。
これから、管にできるのは一本か二本か・・・・


二年目になると、掘り方も慣れてきて、道具も使うものが決まってきました。
剣鉈とハンマーがあれば何とかなることが分かったので、次回からは身軽に行けます。

今年は、新たに山に入らせてもらえる場所がありますので、また頑張って掘りたいと思います。

2013年9月2日月曜日

■二本目を作ろう その1■割れる竹・割れない竹

久々の更新です。けして一本出来たので満足したのではないですよ!
この間に二本目の8寸管を製作しました。

竹は相変わらず、今年の頭に刈って来た竹です。
それしかないもので、それで作ります!


二本目の製作途中、手孔を開けるときに見事に割れが入ってしまいました。
一本目も割れたので、気を付けてゆっくりしたのにもかかわらずです。
原因は
1)下穴がまだ不十分だった。
2)そもそも割れやすい竹だった。
などが考えられます。
というのも、思い返せば零号機は上管の穴を開けたときにパッキリと割れました。
それに比べて下管は軽傷だったのですが、ナイフで削るときに上下で明らかに竹の質が違いました。
というのも、下管に当たる部分は、矯め直しの時にかなり炙ったので、水気がほぼ抜けていました。
もし、それが関係するのであれば、今回の竹は真っ直ぐだったため全く炙っていないことが、
ここまでしっかり割れた原因とも考えられます。

そもそもこの竹は、乾燥中すでに根節のまわりに細かい亀裂が入っていました。
手孔を開けた後にも、新たなひびが入ったりしていることからも、そもそも割れやすい竹だったのかもしれません。
おそらく、竹の水分含有量が関係していると思いますが、それがどの時点での水分なのかが気になります。
切った時の水分なのか、乾燥中の水分なのか・・・

全く同じときに切って同じように置いておいた竹にも、割れるものと割れないものがあるようで
中々難しいものですね。

しかし、中継ぎには割れ止めの糸を巻いていましたが、全然役立ってませんね。
もっとしっかりした巻にしないといけないのかな?

これからもトライ&エラーで考察を続けたいと思います。





自分で吹く分には割れていても問題ないので、糸を巻いて割れ止めにしました。
使った糸は釣り用のPEラインという丈夫な糸です。
とりあえず7か所巻いてみました。
まだ、塗る前なのでカラフルですが、この後漆を塗るとそれっぽく見えました。

巻いた後、割れ目には瞬間接着剤を垂らしているのですが、割れるところはそれでも接着したすぐ横が剥がれるように割れます。

これを抑え込む方法があるのか、もう仕方がないのか…
PEは伸びない糸なので、締め付けが緩いのかもしれません。
ナイロンでも試してみないといけませんね。

いろいろやってみると、いろいろわかって面白いです!

2013年8月3日土曜日

尺八を作ってみる(13):とりあえず完成!

しばらく間が空いてしまいましたが、処女作が出来上がりました。(右端)
 継ぎ目はこんな感じです。一見プラスチックを嵌めたような感じです。
 少し隙間ができてます。


5孔の裏にNo.とネームをいれてみました。
No.はプロトタイプなので000としました。
半田ごてで書いたのですがナカナカいい感じです。
焼印もいずれは作りたいですね。

銘の「粋峰」は、中学・高校時代にヘラブナ釣り用の ウキ作りを習っていて、
その時の師匠から頂いた銘です。

工作をするときは何となく使っています。

ピッチに関しては支障なく吹けるレベルであっていると思います。
音が少しカサカサするのと抜けがまだまだな所が難点でしょうか。

作りとしては、市販品と比べてまだまだ内径の平滑さが足りません。
そして、なん箇所か割れが入ってしまったのが悔やまれます。

まだまだ改良点は沢山ありますが、初めてとしては良くできたのでは?
と思っています。


2013年7月3日水曜日

尺八を作ってみる(12):中継ぎ


さて、中継ぎを整えます。
高級品は銀や金、籐などで巻いてありますが、音には直接は関係ないので
今回は漆で簡単に仕上げることにしました。


まずはマスキングテープで塗るエリアを決めます。


そして、錆地で下地を作ります。


塗りは黒蝋色漆で。この漆は最後に磨いてつやを出します。

コミの部分も蝋色漆で塗ります。
なんでも、硬いので塗り立て漆より良いようです。

漆を塗る分、コミを少しペーパーで削ったんですが、削りすぎてゆるゆるに・・・

仕方がないので、何度も漆を塗り重ねてなんとか合うように。

少しカタカタしますが、演奏には問題無さそう。
この辺は次回への課題です。

これで、ほぼ完成ですね!


2013年7月1日月曜日

尺八を作ってみる(11):調律と中塗り

地が整ったら、指孔に貼ってあったマスキングテープをはがし、指孔部に詰まった地を削り取ります。
これで、ようやく音が出せます。
吹いてみると、なかなかいい感じでピッチが合っています。
さすが皆さんが積み重ねた経験からはじき出された理想曲線。

ただ、ツの音だけがやや低かったので、一番下の孔の上側を少し削り、
調律OKということに。



歌口の深さも調整したりして、何とかカタチになりました。
管の中が少し凸凹していますが、音があってるし今回はここまで!

ということで、管の中をぬります。

朱漆か黒漆で塗るのですが、黒の塗立漆(塗った後そのままにするタイプの漆)が沢山あるので
それで塗ることにしました。

ブラシのような中塗り用の刷毛で少しずつ塗っていきます。
指孔も小筆で塗ります。
残念ながら写真を撮り忘れました。

塗り>堅固>軽く研ぐ>塗り と三回塗ってOKに。

やはり塗ると音が変わりますね。

これで音にかかわるところは完了です。
ピッチは大体OKなのですが、やや音が荒れるというか、カサつくので
内側の仕上げがまだまだなのかな?

残りは、中継ぎの加飾と管尻の加工です。

2013年6月30日日曜日

尺八を作ってみる(10):内径を整える。




錆地を置いたら、内径を整えていきます。インターネットではいろんな方が内径曲線を公開されていますので、それを参考に作って行きました。
内径の構造がきっちり合わないと、同じ穴でオクターブ違いの、甲の音(かんのおと:高い方の音)と乙の音(おつのおと:低い方の音) のピッチが合わないようです。

内径の整え方は、いろいろあるでしょうが、今回は25㎜と18㎜程度の丸棒の径を理想内径に合わせて削り、そこに耐水ペーパーを巻きつけたものを作り、削っていきました。
管の中の役36㎝位が緩やかなテーパーになっていますので、9㎝の丸棒を4本、理想内径マイナスペーパーの厚み分の径に削り、それを3つに分けて、3㎝のものを12個作りました。
それぞれに細い丸棒を取り付けて、管の中に差し込んで削りました。

 
初めのころは、自作の内径計測器(上写真の竹の上に写っているもの)を使って、内径を計測していましたが、途中からは削り器を信用して、ほとんど使いませんでした。

  

何度か削って、中を覗くとこのようにボコボコしています。
ここに再び錆地を置いて、乾燥させ、削る。ということを、かなりの回数繰り返しました。

初めは、錆地をそのまま削っていたので、ぼろぼろと削れたりしていましたが、
途中から錆地を置いたあとに、生漆で生地固めしたほうが良いことに気づき、(たぶん)少し作業性が上がりました。

初めはボコボコだったものが、だんだんと平滑になり、管の中が反射して光が入るため明るく見えるようになります。
「作ってる」感を実感でき、楽しい作業です。

きっともっと効率の良いやり方があるのでしょうが、今後試行錯誤したいと思います。
 

2013年6月8日土曜日

篳篥を作ってみる(3):管内に色漆を塗る


木地固めの生漆が固まったら、少し凹凸を調整して色漆を塗りました。
冷蔵庫の中に、おそらく7~8年前に調合した朱漆がありましたので、
ダメもとで出してみますと、トロっとしていて行けそうな感じです。

念のため、新しい漆を混ぜました。

朱漆というのは、透明っぽい漆(朱合漆)に朱の顔料を混ぜて作ります。
朱合漆というのは、上の写真に写っている茶色っぽい漆です。





さて、管内に塗りこむのですが、まずは朱漆に含まれた細かいホコリなどを取り去るため
紙(吉野紙)で漉します。
上の写真に写っているねじった紙がそれです。
漆、特に色漆を塗るときは、ホコリが大敵ですので、作業に入る前は部屋を拭き掃除します。
本当は塗り専用の部屋があればいいのですが、そんなものがあるはずもなく・・・
ペーパー掛けなど、ホコリがたちまくる作業も同じ部屋でやっています。


今回は管内を塗るのに、写真のようなブラシを使いました。
生漆を塗った時に、布を巻いた棒ではどうしてもホコリがついてしまいそうだったので
たまたま発見したこのブラシを使用してみました。

太さも、長さも、篳篥を塗るのにもってこいで、きれいに塗れました。

このブラシは、実は「360°歯ブラシ たんぽぽの種」という歯ブラシです。
もう、篳篥の中を塗るために開発されたとしか思えない形です。




塗ったらこんな感じです。

プロの塗りを見ると、ぽってりツルツルで本当に美しいのですが
さすがにそこまで綺麗に行きません。
ただ、初めて作ったものよりはだいぶマシになりました。

漆に限りませんが、塗りを綺麗にするためには下地が命です。
下地の調整をもっと丁寧に行わないといけませんね。

発泡スチロールの簡易漆室で乾かす>細かいペーパーで調整>色漆を塗る

という工程を三度ほど繰り返して、とりあえずいいことにしました。

2013年5月27日月曜日

篳篥を作ってみる(2):図持ちを削る、木地固めする

図持ちというのは篳篥のリードを突っ込む場所のことです。
ここの形によってリードと管のフィット感が決まるので、重要な場所です。

昔作った第1ロットは、ここが円錐台状になっており、いまいちフィット感がなかったのです。
ナイフとペーパーで調整したので、直線的になってしまったようです。

今回は、もう少しふくらみ(凹み?)を持たせ、リードによりピッタリするように
作ってみました。
アールの付いたよく削れるヤスリがうまく働きました。

図持ちの感じを調べるのには、私は小指を突っ込んでいます。
どんな感じで入るか、どこまで入るかを参考に篳篥を見せてもらうと必ず突っ込みます。

以前江戸期の篳篥に突っ込んだときは、かなり細めの印象でした。

私の指だと、だいたい第1関節と第2関節の真ん中より
ほんの少し深く入る感じがいいのかな?



ペーパーで滑らかに仕上げた後は、木地固めのために生漆を塗りこみました。
丸棒に布を巻きつけて、塗ってみましたが、生漆ならともかく
この後、色漆を塗るときには、布の繊維が付いたりしてあまりよくなさそうです。

2013年5月26日日曜日

篳篥を作ってみる(1):穴をあけたり、板を巻いたり


篳篥も、かなり昔に作ってみたことがあって、1ロット作って、
2ロット目の途中で飽きたらしく、数本こんな状態で発掘されました。

篳篥も囲炉裏の煙で燻された煤竹(すすだけ)で作るのがいいのですが
そんな材料は手に入らないので、普通のメダケで作ります。

これは、篠笛にするには細い竹を、笛師になった後輩にもらった竹で
作ったものだったと思います。

篳篥は、頭側にリードを差し込んで演奏するため、頭側がちょっと太くなっています。
ここには檜の薄板を巻きつけて太くしてあります。
檜はしばらく水につけ、柔らかくしてから紐を使って締め上げ接着します。

竹は下半分の皮を取るようなのですが、なぜだかわかりません。
音に影響するのかな?

最終的には巻の下以外はむくので、はたして違いがあるのか解りませんが
とりあえず、全部むいたものも作ってみました。

指孔は、細いピンバイスでいくつも穴をあけ、小刀で広げていきます。

穴の形も楕円形に作る人と、猫の目型(?)に尖らせて作る人とあるようです。
最近は、楕円をよく見ますね。

ちなみに、紀州徳川家伝来の雅楽器コレクションの14管の篳篥を見てみると
9管が楕円型、5管が猫の目型です。
これは、今、図録をみて私が判断しただけで、中間的な形のものは
どこまで楕円で、どこまで猫の目かというのは一概に言えませんが、
まぁ、やや楕円型のほうが多いという感じでしょうか。

いかんせん、サンプル数が少ないので何とも言えません。

今回私が作ろうとしているものも、楕円が基本ですが、細めとか太目とか
いろいろ作ってみてます。

そのうち、いいバランスがわかるかな?

その前に作るのに飽きるかもw

2013年5月25日土曜日

漆かぶれについて

漆はカブレます。

カブレがひどい人は病院に行かないといけない人もあるようで。

ビニール手袋などを使って、防御するのが一般的なようです。

私はというと、素手でガンガン扱ってます。

どうやら漆にカブレない(にくい?)体質のようです。

初めて漆を触ったのは今から約10年前の大学生時代。

それまで、カシュ―などは扱ったことがあったのですが、
本漆はハードルが高くて、というか、
どこで売っているのか解らなくて、触っていませんでした。

当時住んでいたアパートの近くの釣り具やさんが、和竿を作っていました。
そこのご主人に漆を扱ってみたいと話すと、

「カブレるかもしれんけん、ちょっと試しちゃろう」

と言って、かなり薄めた漆を手の甲にちょっと塗られました。

しばらくたっても、痒みも赤変もなかったので

「漆に強かごたるね。」

と、本漆(黒塗立漆)を売ってくれました。

それからしばらく漆塗遊びをしていたので、漆グッズが家にあったりするのです。


ということで、私はカブレないので普通に触っていますが、
敏感な人は大変なことになりますので、扱う際は十分気を付けてくださいね。

2013年5月24日金曜日

尺八を作ってみる(9):錆地を置く

さて、外形はそれなりにできてきました。
次は内径を整えます。

尺八の構造はかなり研究が進んでおり、内径の理想曲線というものが公表されています。
作者によって若干違うようですが、歌口からだんだん細くなって、
管尻近くで一番すぼまり、また太くなるというのは共通しています。

竹のそのままの太さで楽器になればいいのですが、そう簡単ではありません。
というわけで、竹の内側に何かを塗って太さを調整します。

これまた作者によって、石膏を使ったり、パテを使ったりいろいろあるのですが、
なぜか?冷蔵庫に生漆(きうるし)があったので、
砥の粉と漆を使った”錆地(さびじ)”というものでやってみることにしました。

砥の粉、ヘラ、各種油など漆を扱う道具は、なぜか?持っていたので、
すぐに作業ができます。

地を置く前に、生漆で一度竹の内側を塗っておきます。
塗るといっても、こすりつけるような感じです。


漆は水分を吸って乾くという不思議な塗料です。
本当は、木でできた小部屋や箱に湿気を与えて乾かすのですが
今回は簡易の漆風呂(漆の乾燥機)に入れました。

蓋のできる発泡スチロールに木の桟を入れ、
底には水に浸したキッチンペーパーが敷いてあります。

これで、適度な湿気が与えられ、漆が乾くという寸法です。

生漆が乾いたら、いよいよ下地を置いていきます。



砥の粉と水を混ぜて、耳たぶの硬さ程度にヘラで練ります。
なるべく滑らかになるように、しっかり練ります。
そこに生漆を同じ量程度混ぜ、錆地の出来上がりです。
本当はガラスの上でやるのがいいのですが、手元になかったので鏡で代用。




出来上がった錆地は、漆が変色するのでチョコレートのような色になります。
何とも言えない生漆の匂いが部屋に充満します。

出来た地は、竹の棒で管の内側に塗っていきます。
手孔はマスキングテープでカバーしておきます。

錆地は水を使っているので、普通に置いておいても乾くのですが
今回は、錆地の乾燥にも漆風呂を使いました。

丸一日くらい置けば、乾燥して研磨ができるようになります。

2013年5月18日土曜日

尺八を作ってみる(8):手孔あけ


さて、いよいよ手孔を開けます。
マスキングテープを張り、錐で孔のセンターに印をつけ、ドリルで開けます。
ドリルは10.5㎜の円周部に刃が付いたタイプ(写真がないと解りにくい・・・)。
ゆっくり、気を付けて刃を下しましたが、真ん中の刃の噛み込が良くて、
一気に持っていかれ4孔は割れが入ってしまいました。

初めの錐の孔を大きく開けドリルの刃が噛まないようにするか、
ドリルの真ん中の刃をつぶすかしないと同じ轍を踏みそうです。

他にも、孔のまわりがささくれたりしたので、
ドリル刃を考え直すか、マスキングテープではなく、ビニテなどを使うかしないと・・・

今思えば、不要な竹材で穴あけ練習するべきでした。
一刻も早く開けたい!という気持ちが先走りました。

ともあれ、音が鳴って音が変えられる「もの」になりました。
吹いてみましたが、ロ、ツのあたりは低すぎます。
これから、内径を整えて「もの」を「楽器」に変えていかなくては!

2013年5月11日土曜日

尺八を作ってみる(7):歌口の加工

歌口を加工します。
粗いヤスリで、斜めに削っていくのですが、
それも持っていないので小刀でエイや!と削り、ペーパーで整えました。
角度は・・・・今吹いてるものを参考に。


木口側も角度をつけますが、今借りている笛が先生の好みでだいぶ角度が付いています。
まぁ、角度は後でつけられるので、一般的な角度にしておきました。

歌口に、硬い材料を嵌め込むのですが、ここの形が流派によって違います。
あまり音には関係ないのですが、師範とかの資格試験を受けるときに、
他流派の笛だと受けれなかったりします。

ちなみに私の習っている先生は、都山流。形は半月型です。
もう一つの大きな流派(?)の琴古流は台形です。

素材は水牛の角や象牙が使われたりしますが、
とりあえず安価なアクリルを嵌めてみます。

笛制作素材屋さんには、初めから半月型に削ったものも売っていますが、
これまたなかなか良いお値段。

なので、素材から半月型に切り出しました。
10円玉を使って型取りして、鋸と小刀、ヤスリで仕上げました。
ヤスリの良いものがあればもう少し早いでしょうが、結構大変でした。

竹にこれまた10円玉で型取りし、半月型に削っていくのですが・・・
やはり乾燥が不十分で竹が柔らかく、向かって右側の上側が欠けてしまいました。

後程、錆地か何かで補修します。



こんな感じです。
ちょっと歪んでますね・・・

まぁ、プロトタイプですから次回に活かしたいと思います。

でも、歌口に黒いのが入ると、ますます尺八っぽくなってきました。
わーい!

2013年5月8日水曜日

尺八を作ってみる(6):ホゾ組み

 注文していた工具とホゾ竹が届きました!

 今回購入したのは、管の中を削るヤスリ、掃除用のブラシ、管内塗り用の刷毛、
ホゾ用の竹3つ、歌口用のアクリル板、地ならしアングル。

地ならしアングルは、管の中に塗る錆地というパテのようなものを均すものらしいのですが、
買ってみると、普通のアルミアングルでした・・・
なにか、特殊な作りだと思ってた。
これで約1000円か・・・同じものがホームセンターに250円くらいであったよ。
ああ、失敗。

ホゾ竹も作ればいいんですが、今回は時間がなかったので購入。

さて、ホゾを組みます。

・下管の加工
まずは下管に罫引きで1.5㎝の深さにラインを入れます。
これは、第3孔に影響しない深さに設定しています。

そして、ホゾ竹をスケールに使って、木口に鉛筆で罫引きして掘り込んでいきます。


裏丸ノミというものがあって、それで掘り込んでいくらしいのですが、
持ってませんので、彫刻刀の丸刀で掘ってみました。問題なく掘れます。
ホゾ竹がぴったりとはまるように、紙やすりと刳り小刀、丸刀で掘り進みます。
ホゾ竹を入るところまで押しこむと、幅の狭いところがこすれてピカピカになるので、
そのあたりを慎重に掘り込みます。

ホゾ竹の端に鉛筆で色を付けて差し込み、回しながら抜くと、幅がキツイ所ほど
濃いマークがつくので、削るところがわかりやすいです。


掘り込んだらこんな感じ。


・元輪を作る


ホゾ竹の端を数ミリカットし、元輪を作ります。

これは上管のホゾの端に入れるもので、地を盛るときのガイドとかになります。

上管にも下管と同様に溝を掘ります。
元輪の分深めに、ホゾを2cmとして、2.2cm掘り込みました。

掘れた底に元輪を挿入して接着。


こんな感じです。

・ホゾ竹のカット


ホゾ竹を下管に接着し、上管に差し込んでみました。
2cmほど余ってます。
余分な長さを計測し、その分のホゾ竹をカットしてホゾ組完了!

かなりピッチリ組めました。

塗りの分を考慮するともう少しゆるい方がいいのかもしれませんが、
とりあえずキツキツで作っておきます。

いい感じ~

2013年5月7日火曜日

尺八を作ってみる(5):割れ止め

カットした中継ぎの所に割れ止めをします。



罫引きで小口から5mmの所にラインを引きます。
マスキングテープを巻いて、その縁に沿ってカットしたほうがやりやすかったので、反対側はその方法で。

ラインに沿って、ピラニアン鋸で深さが一定の溝を切ります。
深さが一定の溝を切るために、こんな工夫。割り箸で鋸を挟んでみました。


しかし、両側から挟むと切るときに刃が見えないので、片側だけはさむことに。


 溝を切るとこんな感じ。


割れ止めには、糸を使う方法や、極細の針金を使う方法などがあるようですが、今回はデンタルフロス(ノーワックス)を使いました。


いろんなウェブサイトをみて、とりあえず一番簡単そうなところから試してみます。

しっかりと溝に巻き込んで、瞬間接着剤で止めて終了!

あ、出来上がりの写真撮ってない・・・orz




2013年5月2日木曜日

尺八を作ってみる(4):節抜き


さて、カットが終わって節抜きです。
教本を見ると、特殊なドリルなどを使っています。
もちろん持ってません。
とりあえず、三つ目錐があるので、それで小穴を開けて刳り小刀で広げました。

まぁ、ドリルがなくても何とかなるもんですな。

そして、節を削り落とすのは長い柄がついた「ガリ棒」と呼ばれるヤスリがいるのですが、
さすがに、これは代用が利かないとおもい、通販で注文しました。

しかし、ホームセンターを徘徊していると、良さげな丸棒ヤスリがありました。


使ってみると、いい感じ。
中継ぎのある竹であれば、この長さで十分なようです。

ガリ棒、買わなくても良かったかも・・・・


粗く節を落とした状態です。
これからもっと綺麗に落としました。

下から5節目はかなり炙って曲げたため、やはり中まで茶色く変色し
香ばしい香りがしていました。

さて、ヤスリとともに、中継ぎのホゾを通販で注文したので、
それが届けば中継ぎ加工に入りたいと思います。

購入したもの

丸棒ヤスリ 900円くらい

2013年5月1日水曜日

尺八を作ってみる(3):各種位置決めとカット

勢いでガンガン進めています。

一番下の根をカットし、竹をよく見てどちらを表にするか決めました。
次に、マスキングテープを張って、孔の位置と中継ぎの位置を印しました。
寸法等は他サイト様で・・・(以下略

幸い、竹がやや長かったので、4㎝詰めなくてはならず、ひびが入った位置をうまくかわすことができました。

中継ぎの切断位置に、マスキングテープを巻いてガイドとし、
ピラニアン鋸で回しながらゆっくり切っていきます。

これまで、篳篥を作ったりしたときの工具がそのまま使えるので、
すこしだけ初期投資は抑えられました。


カットしたら、こんな感じになりました。
だいぶそれっぽくなってきました。


マスキングテープでつないでみると・・・
おお!尺八っぽい!
ちょっとうれしいですね~

さて、この後はホゾ竹や罫引き、ガリ棒など持っていない工具等がどうしても必要なので、しばらくは進展しないでしょう。

と、言いつつ工具をネット通販で頼んでしまう私。

カード払い、大丈夫かな?

2013年4月30日火曜日

尺八を作ってみる(2):竹を矯正する

竹は山で光を求めて伸びていきます。
さらに山には傾斜があり、その竹が生えた環境によりそれぞれ曲がっています。

あまりにも曲がっていると楽器にしにくいので、まっすぐに伸ばします。

竹は熱を加えると曲げることができます。

本当は炭火が良いのでしょうが、今回はカセットコンロを使ってみました。

竹を曲げるためには専用の道具がありますが、今回は身近にあるものでやってみます。

1)車のジャッキを使ってみる

ネットの情報を参考に、まずは車のジャッキを使ってやってみました。

ロープの輪を二か所作り、炙った竹をセッティングして、曲げたいところをジャッキで押し上げます。

しかし、セッティングに時間がかかり、調整する間に竹が冷めてしまいます。
専用の治具を作るか、作業に慣れればいけるのでしょうが、とりあえず別の方法を模索。

2)シンプルにしてみる


よりシンプルに、一か所の輪と枕木だけにしてみました。

根と反対側を手で抑え込み、いい加減の所でロープで固定しています。
これはナカナカいい感じです。

竹をしっかり炙って、ジワジワ曲げる>また炙る>曲げる、とゆっくり曲げて行ったつもりでしたが・・・





曲がりが強かったため、何度もやっているうちに、竹が焦げた!
さらに、力がかかったところにヒビが…orz

熱したところと熱されてないところの境目位なので、そのあたりに硬さの差があったのか
それとも、他の要因か・・・
もう少し広範囲に、段階的に炙ったほうがいいのかな?

運よく、継ぎのあたりなので、ごまかせるかな?
とりあえず先に進んでみます。

なにせ初めてなもんで、トライ&エラーは織り込み済み!
一人でやる以上は徐々に経験を積んでいくしかないですね。

しかし、購入した竹材でこれをやらかしたら、かなり悲惨ですね。
まぁ、刈って来て油抜きして乾燥させた手間を考えたら、ちょっと泣きたいですが・・・
とりあえず金銭的なダメージは少ないです。

さて、この先は色々工具が必要な工程。
出来るだけ有るもので賄いますが、どこまでやれるやら。・・・

2013年4月29日月曜日

尺八ケースを作る

昨年のことですが・・・尺八ケースを作りました。
尺八はまだ借り物ですが、ケースがないと安全に持ち運びできません。
8寸管と6寸管が2本はいるケースをエフェクターケースを使って作りました。


1)スポンジをケースに合わせる。


エフェクターケースは、ショッピングセンターに入っている大手楽器店で購入。
ケースに、ホームセンターで購入した硬質スポンジを敷き詰めます。
左右に少し隙間が空いたので、 上下の切れ端で埋めました。


2)型取り

6寸管、8寸管を配置してみます。
なるべく間のスポンジが薄くならないように配置を工夫してみました。
位置が決まったらマジックで型を写し取ります。


3)カット
マジックの線に沿ってカッターで切っていきます。
硬質スポンジなので、サクサク切れます。


4)完成
 
楽譜数枚と露きりくらいは入りますので、普段はこれ一つでOK!
写真ではわかりにくいですが、マジックの線が残っていやらしいので
カットの際に線の外側でカットするようにするといいと思います。
そのために、型取りの時はやや内気味に線を引いたほうがいいのですが、
そこまで神経質にならなくても大丈夫だと思います。

ケース3000円
スポンジ680円
合計3680円

作業時間30分。

譜面台まで入ればいいんですが、それはまた必要に迫られたら考えることにします。



2013年4月27日土曜日

尺八を作ってみる(1):竹刈り

尺八を作るためには竹が必要です。
竹材店や笛用品店で竹材を売ってはいますが、なかなか良いお値段がします。
そもそもお金がなくて自作をするので、買えるはずもありません。

ということで、竹も自分で採ってくることにしました。

幸い私の住んでいる和歌山には、竹山は沢山あります。
とはいえ、勝手に山に入って竹を掘ってくるというわけにはいきません。

いくつか知人の持ち山に竹を切らせてもらいに行きました。

竹刈りは、水分が少なく、虫も入っていない冬に行います。
昨年12月から今年2月にかけて、3回ほど行ってきました。

篠笛用の竹きりは昔行ったことがありましたが、尺八用は初めてです。

掘り方や寸法などは、たくさんサイトがありますので割愛しますが、
根っこごと掘らないといけないので、かなり重労働です。

しかも、節の間隔が尺八に適した竹となると、数もかなり少なく、
半日歩き回って数本あるかないか、という感じです。

3回の竹刈りで、10数本の竹を掘ってきました。
掘った竹は炭火で炙って油抜きをし、天日で晒したのち3年ほど寝かせて尺八になります。

現在、天日晒しが終わって、室内で保存していますが、3年待ちきれないので
一本試しに作ってみようと思っています。

ブログ始めます。

こんにちは。

以前「工房粋峰 雅楽器製作ブログ」をやっておりましたが、
こちらに引越ししてまいりました。
http://suiho.exblog.jp/

若干モデルチェンジをして、タイトルも「和」楽器としました。
今後しばらくは主に尺八を作っていこうと思います。

社会人になりましても、お金がないのは相変わらずで、自作で何とかならないかと
艱難辛苦しております。

例によって、いつまで続くかわかりませんが、ぼちぼちやってみようと思いますので
よろしくお願いいたします。